自動車用語

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作成日: 23/08/04

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更新日23/08/04

【用語集】自動運転・運転支援

01. 自動運転とは?

ドライバーによる運転操作を必要とせず、車が自動的に走行してくれるシステムのことを指します。日本では2020年に国土交通省が「自動運転システムが全ての運転タスクを代替する状態を自動運転車と呼ぶ」と定義しています。

●実用化の時期

日本政府が目標としているのは2025年に完全な運転自動化への移行です。現在では自動ブレーキシステムやレーンキープアシストが搭載されており、初歩的な自動運転レベル2までは実用化されています。今後はハンズオフ(手で操作しない)が可能なより高度なレベル2の実用が期待されています。

●自動運転のレベル

世界標準とされるSAE(米国自動車技術者協会)において、自動運転化レベル0〜5まで以下のように定義されています。

レベル 名称 主体 走行領域
レベル0 自動運転なし -
レベル1 運転支援 限定的
レベル2 部分運転自動化 限定的
レベル3 条件付き運転自動化 限定的
レベル4 高度運転自動化 限定的
レベル5 安全運転自動化 限定なし

現在の市販車では、限定的ではありますがレベル3までが実現されていますが、自己の責任や法整備などのまだまだ解決しなければならない問題点があります。レベル3以降の自動時運転に関しての実用化はまだ曖昧です。

02. 自動運転のメリット・デメリット

●自動運転のメリット

〈事故の防止〉

車に搭載されたレーザーやセンサー、カメラの情報に加えて道路からの情報も使用し、コンピュータの瞬時な判断によって自動ブレーキや速度管理を行い、安全な走行を可能にさせます。これにより交通事故の主な原因である、人為的な操作や判断ミスを減らすことができます。

〈渋滞の抑制〉

道路状況をリアルタイムで把握し、他車からの情報も取り入れられるため、最善のルートをコンピュータが割り出します。適切な車間距離の維持と速度調整により、渋滞の発生を防ぐことができます。

この他にも「高齢者や障碍者の移動手段確保」や「CO2の削減効果」「ドライバーの運転負担軽減」「物流の効率化」などメリットは多岐にわたります。

●自動運転のデメリット

〈事故における責任問題〉

自動運転のデメリット、リスクとしてこれが最も大きく取り上げられ、議論が繰り返されています。事故が起こった際の責任はドライバーにあるのか、車を作ったメーカーにあるのか、自動運転のシステムを開発したソフトウェアメーカーにあるのか、責任を誰が負うのか非常に難しい問題となっています。

その他にも、これまでにはなかった自動運転車による事故が起きる可能性についての新たな法整備が必要であることや、自動運転に対する安全性や信頼性がまだまだ一般的に認知されておらず、実証を進めていかなければならないことなど、自動運転にはさまざまな課題が残されています。

03. ADAS(先進運転支援システム)とは

「Advanced Driving Assistant System」の略称で、読み方は「エーダス」です。
自動ブレーキシステムや、急発進防止装置などを含む先進運転支援システムのことを指します。人間の認知能力にはどうしても死角ができてしまうという限界があるため、それを補うための総合的な運転支援システムです。

●自動運転との違い

衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロールなどの現在の市場車に搭載されているシステムは、あくまでもドライバーのサポートのためのものです。自動運転とは異なり、全ての操作をドライバーに代わって行ってくれるものではありません。
運転支援システムの機能を正しく理解してドライバー主体で安全運転を行う姿勢が必要となります。

●ADASの主な機能

〈アダプティブクルーズコントロール〉

ドライバーが設定した速度で定速走行を可能にさせ、運転時の負担を軽減させるシステムです。前方の車との車間距離を維持しながらの走行も可能です。

〈衝突被害軽減制動制御装置〉

前方の障害物と衝突する危険性をレーダーが検知してドライバーに警告します。ドライバーが減速できない場合は自動ブレーキで衝突を回避、被害の軽減に努めます。

〈リアビークルモニタリングシステム〉

走行中にドライバーから死角となりやすい斜め後方から接近する車両をレーダーが検知。LEDの点灯で警告します。さらにこの状態で方向指示器を操作すると警告音で注意をしてくれます。

●各メーカーの運転支援システム

ADASは、自動車メーカー各社が研究開発に取り組んでいるだけではなく、各部品メーカーも最新技術の開発に力を注いでいます。今後もより快適で安全な運転のために、さまざまな機能開発が期待されています。

トヨタ「Toyota Safety Sense」

被害軽減ブレーキ、車線はみ出し警報などの予防安全評価や、衝突安全性能評価において高評価。

日産「ProPILOT」

360°センシング、ハンドル支援、ナビリンクなどの高性能運転支援システムにより、ドライバーの負担を軽減。

ホンダ「Honda SENSING」

ミリ波レーダーと単眼カメラが特徴的。さまざまな衝突回避システムが事故を未然に防ぐ。

マツダ「MAZDA CO-PILOT 1.0」

運転のしやすさを徹底的に追求したシステム。ドライバーの異常をコンピューターが判断し、安全な場所へ停止させるという仕組みも搭載。

スバル「EyeSight」

準天頂衛星「みちびき」を利用した高度なナビゲーションシステムにより、ドライバーに起こり得るさまざまなトラブルを徹底サポート。

三菱「e-Assisit、MI-PILOT」

衝突防止アシストや、レーンキープアシストを備え、ドライバーの安全運転を実現。

スズキ「SUZUKI Safety Support」

衝突回避や、全方位モニターによる視覚サポートにより、ドライバーが安全に運転しやすい。

ダイハツ「スマートアシスト」

小型ステレオカメラを搭載し、運転負担軽減や駐車支援システムなど、ドライバーの快適な運転をサポート。

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